社史や理念、事業の意義を見直す機会となる周年をどのように迎えるか。長寿企業から学ぶ連載です。
東急百貨店は2014年4月、創業80周年を記念し、新しいマスコットキャラクター「東横ハチ公」をデビューさせた。その目的は、「渋谷の話題づくり、創業の地である渋谷の名物土産をつくること」と周年事業実行リーダーのMD企画部長の萩原正統氏は話す。渋谷ヒカリエの開業、東横線相互直通運転に伴う渋谷駅や東急百貨店東横店の改装と再開発が進みつつある渋谷には、日本はもちろん世界中から観光客が訪れる。しかし、他の街に比べて渋谷土産といえばこれ、というものがない。「海外からの観光客にとって、渋谷といえばスクランブル交差点とハチ公。その2つをモチーフにした『東横ハチ公』は、他のメーカーなどとのコラボで渋谷でしか買えない土産品をつくっていきたい」。早速、東急フードショーや東横店内でオリジナル商品が販売され、3日間で300個のピンズ、800個以上のどら焼きなどが売れた。
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