自社ならではの技術を持ち、アイデアと工夫次第でインパクトのある伝え方ができることは大きな強みだ。ここでは、米トヨタの事例をもとに、ファクトの「イベント化」について考える。
1台の車がスペースシャトルを牽引する上の写真。これは、トヨタ『タンドラ』がスペースシャトル『エンデバー』を牽引している様子だ。大観衆と数百にも上るメディアが見守る中、ロサンゼルス国際空港にほど近いフリーウェイ405をまたぐ橋を渡りきり、ゴールであるカリフォルニアサイエンスセンターに到着。無事「最後のミッション」を成功させたというニュースは世界中から注目を集めた。
そもそもスペースシャトルの輸送は2012年当時、米国でも一大関心事で、特に空港からサイエンスセンターまでの路上輸送は大規模な交通規制や経路上の障害物の排除など、ロサンゼルス郡全体を賑わす大イベント。トヨタが20年来に渡ってサイエンスセンターの活動支援を行っていた背景から、同センターからの要請で白羽の矢が立った。
あと76%