業界では通例の広報施策の中でも、「本当に生活者に届いているのだろうか」と疑問を感じながら、何となく、とりあえず続けているもの、ありませんか? 生活者視点を意識したその疑問は、広報にとって大切な視点のはず。本企画では、"業界あるあるマンネリ施策"を5つの「事件」として区切り、それぞれの事件に対し一生活者の"お茶の間視点"として、主婦ライターの大隈明子氏に率直な意見と心の内を語ってもらった。
芸能人やタレントを呼んでたくさんメディアが集まったは良いが、肝心の商品には一切触れられない......。日々勃発している事件のひとつだ。
タレントに占拠される発表会
「噂の彼とはお付き合いされているんですか?」「別居の噂が流れていますがご主人とは上手くいっていますか?」「二股の話は本当ですか?」などの質問に無言で微笑む芸能人。バックパネルはお決まりの市松模様に、よ~く見ると会社ロゴが。これは朝や昼のワイドショーでよく見る光景だ。
「記者の前で本当のこと言うわけないでしょ」と思いながらもついテレビに目が行ってしまう私だが、これが何の発表会だったか? と問われると全く覚えていない。「せっかく費用をかけて芸能人やタレントを立てたのに、そりゃないでしょう」という広報担当の方には申し訳ないが、一般人の意識なんてそんなもんだと思う。
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