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訪日販促の明暗 ポスト爆買いを生き残る

「商売上手」はコミュニケーション上手

髙橋邦之(電通)

「爆買い」が終わっても、日本製品への信頼は揺らいでいない。しかし、モノ頼みではなく、コミュニケーションの質で求心力を高めるべきではないか。電通の髙橋邦之氏に、2020年を見据えた訪日客受け入れの課題を聞く。

大阪黒門市場。多くの訪日外国人客で賑わう。足を止めて試食に舌づつみを打つ人も。
(写真はイメージ・提供:123RF)

これまで求心力となってきたメイド・イン・ジャパン

訪日外国人客の視線を集めてきたのは、「メイド・イン・ジャパン」の力と思います。工業製品だけでなく「グルメ」なども広い意味では「メイド・イン・ジャパン」の商品です。

昨今、中国人観光客がけん引していた「爆買い」の終焉がささやかれるようになりました。中国消費者の可処分所得の上昇や、旅行者増は、今年も中国からの訪日客が増えていることに表れています。しかし、為替の変動が売れる商品に影響を及ぼすのは当然のことです。今年は買い物の目的が日用品や雑貨にシフトしており、たとえば、日本製の目薬が何十個も買われています。

変わらなかったものは何か。中国人観光客にかぎらず、訪日客の視線は「メイド・イン・ジャパン」に集まっています。日本のブランドへの信頼度は、ほかの国と比べても高い。これは強みとしてきちんと意識するべきではないかと思います。

人やカルチャーが新たな求心力になる

では、さらなる求心力は何が担うべきか。私は、日本の「人と日本各地の魅力そのもの」になっていくのではないかと思います。

「爆買い」とは言われましたが、実のところ「売るだけ」で終わってしまったのではないでしょうか。これは中国人観光客だけを特別扱いせよ、というのではありません。それでは日本人消費者が売り場を敬遠してしまうおそれもあります。

そうではなく、日本人にも外国人にも同じように、日本らしい売り方、対応をしていくべきではないか …

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