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ECの分水嶺はクリエイティブにある

テレビCMに潜む「自己満足」から抜け出すには 「SHOPLIST」の活用法

張本貴雄(CROOZ 取締役SHOPLIST事業管掌)

ファストファッションEコマース(EC)サービスの「SHOPLIST」(運営=クルーズ)が好調だ。2015年度の売上高は前年比50%増の約150億円。「テレビCM」が有効打となっているという。「テレビCMが効きづらくなった」という声も聞こえる中、同社はどのようにCMを有効活用しているのか。

ファストファッションEC「SHOPLIST」Webサイト。20歳代の女性層を中心に人気を集め、2015年度の売上高は前年比50%増の約150億円となった。

テレビCM出稿に潜む「自己満足」のワナ

20歳代の女性層を中心に人気を集める、ファッションEコマースサービス「SHOPLIST(ショップリスト)」。一般にECサービスのボリュームゾーンは30歳代あたりとなるなかで、若年層から支持を集める。

2012年の立ち上げから4年目で約150億円と急成長を続ける「SHOPLIST」だが、そのけん引役のひとつとなっているのがテレビCMだ。「テレビCMはスゴイ」─クルーズの張本貴雄氏は、そう口を開いた。「Webは生活の一部となったとはいえ、実のところ、『Webが最上位のメディア』になっていない人は、まだまだたくさんいる。そうした層にアプローチする上で、テレビCMは有用」。

初めて出稿したのは2014年10月。以来断続的に新篇を用意し、2015年は2回、2016年は7月時点で3回とオンエアを続けている。その過程で、「テレビCMを武器にできた」と、張本氏は自信を見せる。

なぜ、「SHOPLIST」はCMをうまく使えているのだろうか。その背景には、IT企業らしい、徹底した数値管理があるという。同社はかつて、インターネット広告を扱う企業であり、広告効果の測定には一日の長がある。

「徹底して数値を見る理由は、テレビCMというのは怖いものだからです。コストとしても少なくない費用がかかりますが、何より『自己満足』に陥りやすい。『いいCMができたからいいか』といった漠然とした考えでやっていたら効果が出ないのは当然。本当にお金を捨てることになってしまいます」。

張本氏は「投資回収の考え方で出稿すべし」と強調する。「当然ですが、ROASのチェックは(広告の費用対効果。売上高/広告費×100%で計算する)は不可欠です。その上で …

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