文房具メーカーの「LAMY」は1930年に設立されたドイツの企業だ。製品のクオリティを高く保つため、インクの調合から金型まで、製品パーツのほとんどを目が行き届く自社内で生産している。今回はそんなLAMYの集客戦略に注目した。
1階の「対面でじっくり接客を受けることができるのは、直営店ならでは。
ドイツ国外では初となる路面店「LAMY Tokyo Aoyama」が6月24日、東京・青山にオープンした。初日は約200人が訪れ、平均滞在時間は2~3分、最長で40分以上滞在した顧客もいたという。
最近では文房具店以外にも、書店や生活雑貨店などでLAMY製品を目にすることが増えてきた。「お客さまの目に触れる機会が増えるのはありがたい一方で、店頭でよく見かける一部の商品だけでなく、機能性とデザイン性をあわせ持つ、『バウハウスデザイン』(機能美)といったLAMYの魅力を伝えるために、路面店をオープンすることにしました」。そう話すのは、LAMY製品を販売するDKSHジャパンの髙橋桃子氏だ。
オープンに向けた集客では主にFacebookを活用した。店舗の情報はオープン前日まですべてを開示せず、「場所は港区」や「青山エリア」などと小出しに。「ロイヤルティを高めるために、まずはファンの方々に来てもらいたかった」という(髙橋氏)。
また、Instagramなどのソーシャルメディアに投稿したハッシュタグ付き写真をプリントアウトできるサービス「SnSnap」(エスエヌスナップ)も採用。来店者に「LAMY Tokyo Aoyama」の写真を撮ってもらい、ハッシュタグ(#lamytokyoaoyama)を付けてFacebookやinstagram、google+のいずれかに投稿すると、15%割引のクーポンを発行するなどし、拡散も狙った。
同店では、日本で未発売だった左利き用の万年筆のペン先無料交換や …