パウダースノーだけじゃない、ニセコの取り組み
世界有数のパウダースノーの聖地として知られているニセコ。冬のシーズン中は観光客約90万人のうち過半数を訪日客が占める。もともと外国人が増加するきっかけとなったのは、ニセコに遊びに来た外国人の「口コミ」だ。冬季の印象が強いニセコだが、実は夏のインバウンド需要も高まっているようだ。
インバウンド×地方創生
2000万人規模となった訪日観光客は“巨大マーケット”として、企業だけでなく地方自治体からも熱い視線が送られ、激しい誘致競争が繰り広げられている。その土地ならではの魅力を発信し、取り組みが奏功している地域がある一方で、そうでない地域も少なくないのが実情だ。香川県の事例から、その成否を分けるカギを考える。
「うどん県。それだけじゃない香川県」をうたい、ユニークな施策で観光産業を盛り上げる香川県。同県では、少子高齢化による人口減少が加速度的に進む中、地域活力の向上のためには、県外との交流人口の拡大が不可欠であるとし、数年前から観光関連産業に力を入れている。
香川県交流推進部の観光振興課国際観光推進室で室長を務める西尾徹氏は、「旅行者のニーズを的確に捉えて香川県としての魅力を広く世界に発信すること、そして …