癒しの空間と会話でブランドの世界へ誘う、テラリウム表参道
アルビオンは3月、東京・表参道に新業態「テラリウム表参道」をオープン。自然派コスメ「インフィオレ」シリーズを販売するほか、無料で試せる足湯もあり、同社の考えるオーガニックカルチャーを発信する。体験できる場を多く設けた同店では、店員がどんな提案をしているのか。
「店員力」で売り上げを伸ばす
同じ商品でも、演出の仕方で売れ行きは変わる。簡単そうに見えて、いざ実践するとなると難しいが、全日空商事は、ANAグループの資産を生かし、同社ならではの顧客接点である「機内体験」を生かすことで、ワインの大幅な売上増を達成した。
ANAグループのオンラインストア「ANAショッピング A-style」では、マイルをショッピングポイントに交換して商品を買える。購入者にはANAの利用客も多く、ANAブランドへのロイヤルティも高い。「A-style」では、機内で使用した配膳用カートを再利用した収納キャビネットなども売れ筋という。
全日空商事がオンラインストアで販売するワインが好調だ。昨年度のワイン売上高は前年比142%の約6億円。
約600種類を扱うワインの中でも、特に人気を博したのがボジョレー・ヌーヴォー。計9種類の販売で前年比は117%となった。一般市場では、高価格帯となる3390円(税込)の商品が最も売れたという。
いまの時代、ふつうのボジョレー・ヌーヴォーを販売しても、そう簡単には売れない。ヒットの端緒は、機内での提供だった。
ワイン販売のヒットを仕掛けたのは全日空商事WEBセールス事業部の中山たみ氏。同氏は販売に先立ち、過去、ファーストクラスやビジネスクラスで提供したワインを製造したワイナリー「メゾン・ジョセフ・ドルーアン」に、「ANAのプライベートブランドで、ボジョレー・ヌーヴォーをつくれないか」と持ちかけた。
中山氏はさらに …