ユニークかつ効果的なプロモーションを展開する企業のトップに、どのような視点で販促を考え、展開しているのかを聞く。
オンラインでリアルタイムに個別指導が受けられる教育サービス「manabo(マナボ)」。生徒はスマートフォンを使って、勉強中に分からないところをいつでもどこからでも質問し、自分に合ったチューター(講師)を選んで指導を受けることができる。マナボ代表取締役社長Founder and CEO 三橋克仁氏は、自分自身が学生時代に、生徒へ個別指導を行った経験をもとにmanaboサービスのプロトタイプを開発。2012年にマナボを設立した。今後は、BtoC向けプロモーションとともに、大手の予備校や塾との提携もさらに力を入れて事業を拡大させ、2019年の株式上場を目指す。
マナボ 代表取締役社長 Founder and CEO 三橋克仁(みはし・かつひと)氏
1987年生まれ。東京大学工学部卒、同大学院工学系研究科修士修了(機械工学専攻)。
学生時代から中高生へ携帯電話を使って個別指導を行う。そのときの経験から、リアルタイムで生徒の疑問
を解決してあげることに大きなニーズがあることを実感。プログラミングの知識を活かしてmanaboのプロトタ
イプを開発した。2010年、リンケイジアジャパンにおいて受験生向けコミュニティ「東大ノート」を開発・運営し
た経験もある。
スマホを使ってリアルタイムに学習指導
中高生を対象とした、新しい教育サービスで注目を集めている企業がある。スマホ家庭教師サービス「manabo」を展開するマナボだ。
manaboは、オンラインでリアルタイムに個別指導ができるサービスだ。ユーザーである中高生は自宅などでの勉強中、問題が解けないなど、勉強で分からないところが出てきたら、スマホで問題文の写真を撮影して投稿する。
すると、その情報がmanaboに登録しているチューター(講師)のもとに届き、指導が可能なチューターとのマッチングが行われ、チューターは生徒と直接やり取りを行って指導する。
料金は、利用時間によって複数のプランが設定されている。基本となっている「1時間プラン」は月額3500円、ほかに「3時間プラン」1万円、「9時間プラン」2万7800円、「15時間プラン」4万4800円がある。
チューターによる指導は、毎日24時間いつでも指導が受けられる。2014年のサービス開始以来、指導実績は累計で約11万回にのぼる。
manaboのスマホ画面
左はトップ画面。中央はメンタリングの結果改良してKPI向上に寄与した画面。右はオンライン中のチューターが一覧できる画面。星の数でチューターの評価が分かる。
チューターは東大生など難関大学生がメイン
マナボ 代表取締役社長 Founder and CEO 三橋克仁氏は「自宅の近くにいい先生のいる塾や予備校がない地方都市の中高生に、特に人気のサービス」と話す。
manaboが開発された背景には、三橋氏自身の体験がある。三橋氏は大学時代から、携帯電話(ガラケー)を使って中高生に勉強の個人指導をしていた。しかし、当時の携帯電話では分かりやすく指導するのは難しいことを実感。その一方で、生徒は勉強していて分からないところが出てきたら、すぐに教えてもらいたいというニーズがあることをつかんだ。そこで、プログラミングの知識があった三橋氏は、manaboのプロトタイプとなるシステムを開発。2012年にマナボを設立した。
現在、manaboの利用者は東京、名古屋、大阪の大都市圏をはじめ全国各地に合計約5万人いる。男女別では67%が女性だ。
チューターは、東大生300人ほどが登録しているのをはじめ …