言葉による詳細な説明がなくとも、ツール周りを見れば「体感する方法」は分かる。特別な準備がいるわけではなく、「つい立ての内側に入るだけ」という手軽さも、体感を促している。
今年に入ってから、「商品体験」に注目した店頭ツールを、何度か紹介してきた。「商品体験」は、ショールーミングという購買行動の変化の中、必須の機能であり、店頭ツールにも必要とされる役割である。
特に家電製品は、店頭でも、ECや通信販売でも、手に入る商品は全く同じである。そのため家電量販店は、ショールーミング化が進むなかで、より店舗なりの付加価値を考える必要に追られている。そんな流れを示すかのように、家電量販店の店頭では、商品体験を促す場づくりが進んでおり、そのための店頭ツールを見かけることが増えてきている。
今回、そんなツールの一つとして、「DIATONE 体験ツール」を紹介したい。このツールは、三菱電機の液晶テレビ「REAL」シリーズ搭載のDIATONE スピーカーから出力される、臨場感ある音質を体感するためのものである。売り場には、透明のつい立てが商品の前面を囲むように立っている。周囲の雑音を軽減し、目の前にある液晶テレビの音質に集中できる仕掛けだ。
注目する点として二つの役割がある。一つ目は、より良い環境で音質の良さを体験できる点。もう一つは囲みを作ることにより、商品を体験できる“場”であることが視覚的に分かる点である。テレビ売り場は大きな画面が右から左へ、同じように陳列されているため、なかなか商品の前で足を止めてもらうことが難しい。そういった中、この透明で大きなつい立ては、お客さまの注意を商品に惹きつけ、体験してもらうアテンションツールとしても機能しているのだ。
「DIATONE 体験ツール」は直接…