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もっと買いたくなる仕掛け

自分の店が「顧客から選ばれる理由」を示せているか?

昨年以上の売り上げ拡大を図りたい販促担当者にとって、いま一度見直しておきたいのが、自社の商品を心地良く注文・受取できる環境づくりだ。ネット・リアルを問わず、あらゆるチャネルで商品を認知・検討する買い物客が、「欲しい!」と思った瞬間を逃すことなく、購買につなげられているか。そこに売り上げを伸ばすヒントがある。

これまでの顧客

単一チャンネルで購買プロセスを終える

今の顧客

複数のチャネルを横断して買い物をする

商品の配達員が注文もとります!

「荷物配達時にご用聞き」─。4月、ローソンと佐川急便を傘下に持つSGホールディングスが宅配サービスで業務提携すると発表した。新会社で雇用した配達員が佐川急便で預かった荷物やコンビニ商品などを自宅に届ける「宅配サービス」を6月に開始。注文は電話で受けるほか、配達員はタブレットやカタログを持参し、配達時にその場で注文も受ける。いわゆる「ご用聞き」だ。また、クリーニングや引っ越し、リフォームなどのサポートサービスの取次を行うことも想定している。シニアや、買い物時間が十分にとれない共働き世帯などが簡単に注文、受け取りできる仕組みをつくろうというもの。7月からは佐川急便が扱う宅配荷物をローソン店頭で受け取ることもできるようになる。

例えば、そろそろ醤油が切れそう、洗剤も残り少ない……もし、そんなタイミングで、自宅に注文を取りに来てくれて、配達もしてくれれば、自然と財布のヒモもゆるむ。「今すぐ買えるなら、最安値でなくてもいいか」という心理も働きやすい。

もちろん「ご用聞き」は、古くからある商い手法ではあるが、こうした簡単に注文・受取りができる仕組みづくりを、各企業が強化している。

その背景にあるのは、買い物環境の変化だ。スマホで注文し、即日商品が自宅に届く、といった買い物体験ができるようになり、「欲しい」と思ったときに、スムーズに注文、受け取りができるか、は購買動機の重要な位置を占めるようになってきた。

「その場で注文も受けてくれるなら、買おうかしら」

ローソンとSGホールディングスは、東京都世田谷区を中心とした約20店舗で新サービス「SGローソン マチの暮らしサポート」を6月に開始する。店舗の半径500メートル以内に、荷物を配達するだけでなく、ご用聞きでの商品の販売も行う。ローソン店舗の商品や、ローソンフレッシュ経由で、大地を守る会やらでぃっしゅぼーやなどの商品を配送するほか、成城石井の商品の取り扱いも検討している。

「どの店で心地良く買うか」を選ぶ時代に

スマホで商品レビューを見て …

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