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経営トップ 販促発想の着眼点

口コミで地域一番店に年商18億円のパン屋ピーターパン

蓬田修一(ジャーナリスト)

ユニークかつ効果的なプロモーションを展開する企業のトップに、どのような視点で販促を考え、展開しているのかを聞く。

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ピーターパンのパンはスペイン製の石窯で焼かれている。店内には菓子パンや惣菜パンなど100種類以上が並ぶ。代表取締役の横手氏は、パンという商品について「食べる」楽しみだけではなく「見る」楽しみも重視。そのため陳列は平台を活用するなどしてパンを見やすくし、来店客に見る楽しさを感じてもらえるよう工夫している。

ピーターパン 代表取締役 横手和彦氏(よこて・かずひこ)
1943年広島県生まれ。新卒で地方の信用金庫に就職するも、独立の夢を抱いて上京。東京・青山での飲食店経営が成功するが、「汗水流して働いている姿を子どもに見せながら育てたい」と考え、夜の商売からパン屋へと人生の舵を大きく切る。1977年、33歳のときにピーターパンを設立。1日に4回パンを焼いて“焼きたて”を提供するなどの努力が地元の顧客に受け入れられ2、3年すると地域一番店に成長。現在は6店舗を展開し、年商は18億円に達する。



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ログハウス風の店舗
ピーターパンの店舗は巨大なログハウス風の外観。スペイン製の石窯が外からも分かるようになっているのがユニーク。店舗の立地は路面。店舗前には可能な限り広い駐車スペースを設けている。イベントは駐車スペースの一部を使って実施することも多い。

千葉県船橋市の住宅街。道路沿いに建てられたログハウス風の大きな建物が一際目を引く。建物の前には駐車スペースが広くとられ、自家用車で来る顧客がひっきりなし。自転車や徒歩で来る人も多い。

住宅街で目立つ、この風変わりなこの建物は、船橋を中心に店舗展開する「ピーターパン」というパン屋だ。船橋市に2店舗、近隣の市川市、鎌ヶ谷市、八千代市、習志野市にそれぞれ1店舗の6店舗を持つ。6店舗を合計した年商は約18億円。中には1店で4億円をたたき出す店舗もある。

パンを焼くのはスペイン製の本格石窯。店内には菓子パン、惣菜パン、天然酵母パン、サンドウィッチなど100種類以上のパンが所狭しと並ぶ。中でも「元気印のメロンパン」は人気の商品だ。ピーターパンが事業領域として設定しているのは、「ちょっと贅沢、ちょっとおしゃれな食文化の創造」。“千葉県の美味しい焼きたてパンの店”がキャッチフレーズだ。

無料コーヒーが広告コストは売上の2%

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店舗に設置されたテラス
店舗にはオープンテラスが作られている。コーヒーは無料で提供。テラスでは、買ったばかりのパンと無料コーヒーで食事を楽しむことができる。



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行列ができるパン屋
ピーターパンは地域の人気パン店。通常でも店舗前に行列ができることは珍しくないが、フェアのときはさらに来店客が増える。写真はフェアのとき、店舗前にできた行列の様子。

他のパン屋と比べ大きな売上を誇るピーターパンだが、広告展開は店舗の周年イベント告知などを除けば、年間を通じてほとんど行っていない。

圧倒的な集客力を誇る秘密のひとつは …

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