データ活用の巧拙が成果を左右する
2005年設立と比較的新しいゼミながら、大学内での知名度が高い守口ゼミ。学部のゼミでは3年生21名、4年生19名がマーケティング・サイエンスを学んでいる。ゼミの指導を担当する守口剛教授はマーケティング・サイエンスや消費者行動に関連する学界で活躍するだけでなく、実業界との接点も多く持っている。守口教授がマーケティング・サイエンスの道に入ったのは、流通経済研究所でメーカーや小売業と共同研究を行ったことがきっかけ。同研究所へ入所した80年代初頭は、POSデータの活用が始まり、その後、小売店が発行するポイントカードのシステムを利用した購買履歴のデータ取得などもできるようになったことでマーケティングの世界にデータと、その分析の思想が流入してきたタイミングでもあった。
POSや購買履歴といったデータの活用は、近年注目度が高まっているビッグデータにも通じる。守口教授は「いろいろなデータを企業が使えるようになり、その活用の巧拙がマーケティングの成果を左右するようになってきました」と話し、ビッグデータに対してどのような取り組みを行うかが企業や研究者にとって大きな課題だとしている。
データ取得の方法も多様化し拡大している。近年では ...
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