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業界別販売促進

鍋つゆ市場のプロモーション

エバラ食品工業、Mizkan、桃屋、ヤマキ

いよいよ本格的な鍋シーズンが到来し、鍋コーナーが活況を呈している。各社から多種多様な鍋つゆが発売され、競争が激しくなるなか、買い物客へのメニュー提案や気づきを与える売り場づくり、流通にもメリットのあるクロスMD、さらにブランドとしての認知向上のための取り組みなど、各社のプロモーションを取材した。

少人数世帯の増加やライフスタイルの多様化に伴い、多種多様の鍋つゆが登場し、活況を呈する鍋売り場。最近は、個食や2人用など少人数世帯での鍋メニューに対応した商品に注目が集まっている。また、ここ数年で味のバラエティが急増し、味の種類はほぼ飽和状態になる一方で、鍋具材や食べ方の新提案で活路を見出そうとする動きも見られる。
売り場ではNB商品やPB商品が混在し、ますます競争が激しくなっている。自社商品を選んでもらうには、商品特長を生かしながら売り場をどう味方につけるのかが、一つのポイントになりそうだ。

[CLOSE-UP! (1)]
ネーミング、アイコンの打ち出しでブランド強化

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    耳に残るフレーズで商品特性を訴求
    ●エバラ/認知度アップのためテレビCMを実施。「1プチッと、1人前。」というキャッチフレーズで商品特性を表現。ネーミングは商品だけで完結させず、コミュニケーションでも効果的に展開できるものにした。



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    シリーズ名を購買の目印に
    ●ミツカン/商品名をシリーズ共通のアイコンとしてパッケージや店頭で表示。「シリーズ売上No.1」の文言もあわせて表示することで、安心して商品を選択・購買してもらう狙い。





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    商品を選びやすいよう、シリーズを3つのカテゴリーに分類・整理。ウェブサイトではそれぞれの使用シーンをマンガにして紹介している。

人数分に対応した鍋の素 新たな鍋料理の楽しみ方を訴求
エバラ食品工業

好調な鍋物調味料のなかでも特に勢いのあるのが、昨年発売されたエバラ食品工業の「プチッと鍋」シリーズ。1人分ずつポーション容器に詰められた、1個で1人分の鍋が作れる濃縮タイプの鍋の素である。昨年登場した「寄せ鍋」「キムチ鍋」に加え、今年は「塩鍋」「とんこつしょうゆ鍋」「鶏白湯鍋」が新たに発売された。アイテム増も相まって、鍋の季節が始まったばかりの8月~10月の売り上げは、昨年比2倍を超える勢いだという。

同商品のマーケティングを担当する毛利英輔氏は、「ここ数年で鍋の味のバリエーションが増え、これ以上の“横”の広がりは難しいと思われる一方で、従来の大袋のファミリータイプから中容量の2~3人用、さらには1人用へと続く“縦”の広がりにはまだまだ可能性があると感じます。人数に合わせて調理できる鍋の素なら、料理の幅やシーンが広がり、より大きな市場を狙えるのではと考えました」と発売の経緯を話す。

人数分に対応した用途に加え、鍋物調味料では珍しいポーション容器やユニークなネーミングなど、商品の目新しさが注目を集めている。とはいえ、数多くの競合商品がひしめく鍋物調味料市場においては、商品認知がまだまだ低いことが課題である。夏には商品が店頭の棚からほぼ消えるため、その間のコミュニケーションが途絶えてしまうのも逆風になっているという。昨年に引き続きテレビCMを投下するとともに …

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