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シニアプロモーションの現場

高齢者の体力的な衰えを疑似体験し利用しやすい売り場をつくる

カートから買い物カゴを下ろさずに袋詰めできる低いサッカー台(作荷台)を設置しているマルエツ。

サービス介助士はマルエツ店長の必須資格

高齢者は歳を重ねるに連れ、視力や聴力が衰え、筋力も低下する。そのため、表示が見にくい、会話が聞き取りにくい、物をつかみづらい、重いものを持てなくなるといった困難に直面する。こうした悩みを解消することは、店舗にとって社会的な使命であり、顧客満足度を高め、顧客獲得や囲い込みにもつながることになる。高齢化が進む状況で、店舗が必須で取り組むべき課題である。

では高齢者にとって、利用しやすい、買いやすい売り場を実現させるためには、何が必要でどのような対策が求められているのか。まずは高齢者の直面する問題を的確に把握し、現状を改善、さらに改良を継続しながら、より良い売り場を目指していかなければならない。そして高齢者にとって快適な売り場は、妊婦や身障者など、あらゆる人にとっても使いやすい、ユニバーサルデザインにも通じる。

高齢者の身体機能の低下に対応して、使い勝手の良い売り場づくりや接遇サービスに、先進的に取り組んできたのが、食品スーパー大手のマルエツだ。同社が地盤とする首都圏は高齢化が進み、顧客に占める割合が増えることを見越して、早くも2001年11月から、高齢者や体の不自由な人に、やさしい接客ができる従業員集団を目指して、「やさしいお店づくり運動」をスタートさせた。

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