企業が売り上げを高め、顧客を拡大――その過程にはいつでも販売の現場を大切にする社長の知恵が生きている。本連載では、販売の現場から次々とユニークなプロモーションを生みだす成長企業の経営陣を紹介。その販促の考え方を取り組み方とともに紹介する。
取材・文 上妻英夫(KIプレス)/経済ジャーナリスト メルマガ「いま、売れる方法はこれだ!『上妻英夫の販促大学』」

「教育プログラムの導入ではなく、学校の経営課題の解決策を提案することが大切」と話す、代表取締役社長 鈴木甲子雄氏
「やる気」「続ける力」を養う教育プログラムの提案
少子高齢化の時代で急務とされているのが人材育成である。中でも、子どもの教育は特に重要な鍵を握っている。
「教育ほど、重要だが理屈より実践が問われる難しい世界もない」と、ある専門家の指摘もあるように、実績での評価がものをいう世界である。そういう状況の中で、今、注目を集め始めている新しい教育プログラムを提案している企業が、FCEエデュケーション(本社・東京都台東区)である。
同社は会社設立が2004年2月と、比較的新しい教育ビジネスのベンチャー企業として誕生した。「学力向上」と「人間力を高める」といった相乗効果を発揮する教育プログラムとして注目を集めている「7つの習慣J®」という教育プログラムを提唱し、授業を展開している。事業の柱は、私立の中学・高校、専門学校の授業と学習塾の授業の二つだ。
同社の掲げる「7つの習慣®」とは、アメリカのスティーブン・R・コヴィー博士の著作『7つの習慣』のこと。この書籍は全世界3000万部(日本でも180万部以上)ものセールスを記録している。内容は、過去の成功者(歴史上の人物からスポーツ界、ビジネス界で活躍した人)の実例を徹底研究し、周りから尊敬され、自分自身も満足の行く人生を送った人の共通点を“7つの習慣”として体系的にまとめあげたビジネス書であり、教育書でもある。