販売促進の専門メディア

           

次のヒントがここに!2013年のヒット商品&プロモーション

新機能「消臭」備えたトイレットペーパー、『鷹の爪』コラボで好発進

大王製紙

2013年にヒットした商品の傾向の一つが「高機能・高付加価値」だ。こちらの記事でも触れている通り、「ノンフライヤー」をはじめとする“黒船家電”のほか、既存商品より多少価格が高くても、機能性や新規性が理解されれば売れている。ここでは、メーカーがそういった商品価値をどのように消費者に伝え、ヒットにつなげていったのかを探る。

073_01.jpg

商品パッケージにはエリエールブランドで初めて金色を使用し、商品の新規性を表現。

価格競争に陥らない
付加価値品の開発に注力

大王製紙が3月に発売した「エリエール 消臭+トイレットティシュー」は、香り付きトイレットペーパーの芯に消臭機能を備えた新機軸の商品。10月に初めて、発売時に立てた月間売上目標比111%を達成し、その後も順調に推移している。

同商品開発の背景には、トイレットペーパー市場の現状に対する課題意識があったと、商品企画を手掛けた牧野成人氏は話す。「トイレットペーパー市場は現在、8割の汎用品と2割の付加価値品で構成されていますが、汎用品は価格勝負になりがちで、他社との差異化が難しい。特に2010年頃からは販売単価の下落が顕著になっており、衛生用紙の国内トップシェア企業としては、付加価値品への注力が以前からの課題でした」。そのため、エリエールブランドではこれまで、香り付きのティッシュペーパー「香織る+」や保湿性のある「+Water」「贅沢保湿」などの付加価値品を投入してきた。

さらに、今回の新商品開発にあたってはトイレットペーパーとしての価値だけでなく、「トイレ空間の課題解決」というもう一つのテーマがあったという。「当社の調査によると、トイレ空間に対する不満の一つに臭いがあり、消臭剤や芳香剤を使用している人も多かった。“トイレ空間の総合的なプロデュース”という観点から、なるべく物を増やさずにこの悩みを解決する商品を考え、新商品のアイデアに到達しました」(同氏)。

あと64%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

お得なセットプランへの申込みはこちら

次のヒントがここに!2013年のヒット商品&プロモーション の記事一覧

3万円の扇風機、7万円のヒーター...バルミューダの高額家電が売れる理由
2013年のヒットメーカー8人が選んだ「他社の秀逸プロモーション」
開業5カ月で2700万人来場!グランフロント大阪が目指す「顧客のコミュニティ化」
新機能「消臭」備えたトイレットペーパー、『鷹の爪』コラボで好発進(この記事です)
KITTE開業を「社会的なニュース」にした日本郵便のプロモーション戦略
後発でも売れたパナソニック「HX-A100」、勝因は賛否両論あった「二体型」
「半沢」「今でしょ」「ななつ星」...社会現象で振り返る消費者のキモチ
イメージ広告は不要!トクホ飲料1位に躍り出た「ヘルシアコーヒー」の販促戦略

おすすめの連載

特集・連載一覧をみる
販促会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する