販促やキャンペーンなどにおけるポイントサービスの活用は、今ではすっかり定着した。かつては購入店舗への再来店を促す目的が強いツールだったが、最近は異なる企業同士が同じポイントを活用する共通ポイントサービスの勢いが増している。ここでは共通ポイントサービスのトップ3と言える「Tポイント」「楽天」「Ponta」の最新動向と、これからの展開をレポートする。
楽天市場トップ画面
1億5000万点にも上る商品が売られている「楽天市場」。楽天スーパーポイントは、楽天市場など楽天グループが提供する商品の購入代金に充当できる。
ポイントの価値が ユーザーの行動を決める
30~40代のユーザーを中心に8740万人の会員数と4万1993店舗(ともに今年9月現在)を擁する「楽天市場」。「楽天スーパーポイント」は、この楽天市場をはじめ「楽天トラベル」「楽天ブックス」など楽天グループが提供する商品・サービスを購入した際、購入金額の1%がポイントとして付与されるものだ。2013年7月から9月までの四半期で、約1400万人が買い物した。貯まったポイントは、さまざまな楽天サービスにおいて1ポイント=1円で使える。
他社ポイントとの交換サービスも行っており、ANAマイルと相互交換できるほか、オリコやJCBなどのクレジットカードで貯まったポイントを楽天スーパーポイントに交換することもできる。
楽天ではこれまでも、リアル店舗において電子マネー「楽天Edy」やクレジットカード「楽天カード」で買い物した際は、楽天スーパーポイントが付与されるなどリアルとの連携を進めていた。
こうした取り組みをさらに発展させるため今年3月、試験的に開始されたのが「Rポイントカード」だ。同サービスの加盟店で買い物したユーザーは、自分のRポイントカードに楽天スーパーポイントを貯めることができ、支払いも楽天スーパーポイントで可能だ。
楽天 楽天市場事業部 マーケティング部 部長の藤田浩平氏は「ポイントプログラムを導入していない店舗にも使ってもらいたいと考えています」と話す。現在は参加企業の募集など準備作業を進め、2014年秋に本格運用をスタートさせる予定だ。