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LTV向上のためのデータ活用・販促策

釣具メーカー主催のイベントで顧客行動データを収集

グローブライド

親世代の声を受け子ども向け釣りクラブ復活

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釣具メーカー大手ダイワを展開するグローブライドでは、釣りファンを拡大し、市場を開拓するための活動を積極的に行っている。子ども向けの会員組織「DAIWA YOUNG FISHING CLUB(略称:DYFC)」もその一つだ。

全国に1万5000名強いる会員は、各地で開催するフィッシングスクールに参加でき、釣具のレンタルも可能。また会員同士の交流を図るクラブサイトを展開し、写真投稿で釣った魚の大きさを競い合う「フィッシングフォトダービー」なども行っている。

入会対象者は小学生から中学生まで。20歳まで在籍できる。3年ごとにゴールド会員、プラチナ会員、ダイヤモンド会員と進級する仕組みで、入会金、3年ごとの更新費ともに1000円。入会者は、帽子、釣りマニュアルブック、会報誌(年2回発行)などのグッズが進呈され、進級すると、各ランクに合わせたグッズが提供される。

DYFCのメイン活動であるフィッシングスクールは、北海道から九州まで全国で実施しており、2012年は23カ所で開催した。会員をエリア別に分け、エリア内でスクールが開催される際に、ダイレクトメールで会員へ開催告知を送付している。8月に横浜市の金沢八景で開催した船釣りでは、会員308名、保護者113名が集まった。

DYFCの会員募集は、自社が提供する釣り番組内でのテレビCMや釣具カタログ、自社のウェブサイトで行い、会員の口コミでも広がっている。保護者が釣りファンで入会に至るケースをはじめ、子ども自身が興味を持ち、友達に誘われて入会するケースも見られるという。

現在のDYFCの前身となるクラブ組織は、実は38年前に結成され、『少年マガジン』で連載されていた人気漫画「釣りキチ三平」のコラボレーション企画として発足した。18年間続き、漫画の連載が終わるとともにクラブも終えん。だが当時の会員が親世代となり、「復活しないのか?」といった声が寄せられたのを機に、休眠していたDYFCを2005年に再開し、再稼働してから現在9年目となる。「今の会員が親になっても釣りを楽しみ、さらにその子どもにもその楽しさを伝えてもらえたら理想的です」とはマーケティング部 渡辺茂氏。会員向けに釣具など商品案内を送付するといった直接的アプローチは行わないが、10年、20年後にロイヤルカスタマーになってもらえるような仕組みづくりを模索し、会員が20歳でクラブを卒業した後も、関係が継続するような取り組みも視野に検討を重ねている。

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