全員がアイデアを語り出す!ケトルWAYの打ち合わせ術
「手口ニュートラル」を掲げ、イベント、デジタルからPR、マス広告まで自在にプランニングを行う博報堂ケトル。その打ち合わせは、どのように進められているのか?クリエイティブディレクターの橋田和明さんとプランナーの畑中翔太さんに、「ケトルWAY」 の打ち合わせについて話してもらった。
トップクリエイターのすごい打ち合わせ
TBWA\HAKUHODOの打ち合わせは、とにかくスピーディだ。打ち合わせの場では、案は考えない。出された案を素早く判断し、それらを広げる、または掘り下げる場と決めている。一人ひとりが明確に役割を自覚し、無駄なくスピーディに進行する“少数精鋭” の打ち合わせを実現している。
01 昨年末からはじめた「ディスラプションライブ」の様子。左から、TBWA\HAKUHODOストラテジックプラナー 盧知恵さん、コピーライター 桃井菜穂さん、CCO 佐藤カズーさん、テクノロジスト 松倉昌志さん、アートディレクター 木村洋さん、手前がデータドリブンクリエイター/バズマシーン 栗林和明さん。
TBWA\HAKUHODOの佐藤カズーさんは「打ち合わせを行う前に、すでに打ち合わせははじまっています」と話す。「打ち合わせの目的や企画に合ったメンバーをセッティングすることがスタート。『DRI(Directly Responsible Individual: 直接責任担当者)』を僕はルールにしていて、その打ち合わせの狙いに合った人だけに来てもらうようにしています。人数はなるべく少ない方がいい。その方が議論が活発になるし、スケジュールは調整しやすいし、各々の責任感も増すなど、メリットがたくさんあります」。メンバーを招集する際は、本人に明確な役割があることを自覚させるため、打ち合わせに持ってくるものを事前にすべて伝えるようにしている。「役割がない人が1人もいない状態をクリエイティブディレクターが意図的につくる。それが打ち合わせの質を上げる方法のひとつです」。
この方法に至った背景には、過去に参加した数々の“ダメな打ち合わせ”の経験がある。「役割のない人、しゃべらない人がたくさんいる大人数の打ち合わせは共有スピードを重視しているのでしょうが、僕が重視したいのは生産のスピードです」。共有は …