三井グループ24社で構成する「三井広報委員会」は、伝統工芸の分野において革新的な取り組みをされている人を表彰する「三井ゴールデン匠賞」を創設。厳正なる審査の結果、第1回「三井ゴールデン匠賞」の受賞者5組(個人および団体)を決定した。
三井グループの理念から生まれた新しい賞
「人を大切にし、多様な個性と価値を尊重することで社会を豊かにする」――。三井広報委員会ではこの理念のもと、これまでにさまざまな社会貢献活動を行っている。1972年に開始した「三井ゴールデン・グラブ賞」では、攻めだけでなく守りの大切さも知って欲しいという想いから、プロ野球の「守備のベストナイン」を毎年表彰している。そして、これに続くものとして、2015年9月に創設を発表したのが「三井ゴールデン匠賞」である。
古来の技法や様式を継承しながら、革新的なアイデアを取り入れることで、伝統工芸文化をさらに発展させている“匠”に注目と称賛が集まる機会をつくりたい――本賞は、そんな思いから創設された。審査にあたったのは、審査員長を務める三井広報委員会委員長 飯野健司さん(三井不動産取締役常務執行役員)をはじめ、工芸、デザインなどのプロフェッショナルである13名の審査員。予備審査通過者29組(個人および団体)を対象に、2月に本審査を実施した。審査会場には匠の代表作品が置かれ、審査員は技術の説明を受け、実際に作品を手に取りながら、審査を行った。
厳正なる審査の結果、第1回「三井ゴールデン匠賞」に選ばれたのは、職人、経営者、ディレクターなど、伝統工芸の分野において活躍する5組だ。
2月16日の発表と共に、その受賞者を対象に一般の人たちのWeb投票によって選出される「モストポピュラー賞」の投票受付を開始した。今後、「三井ゴールデン匠賞」受賞者の中から「グランプリ」と、一般の人からの投票により決定する「モストポピュラー賞」を各1組選出。両賞は、3月29日の贈賞式にて発表される。
三井ゴールデン匠賞の告知ポスター。イラストを描いた清水裕子さんは「新しい匠を目指す伝統工芸作品は、制作段階で作家の皆さんの戸惑いと、発見と、失敗と、成功とが交差する中で生まれてくるものだと思いますので、そういった想いを込めて描いてみました」という。揮毫は、武田双雲さん。