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デザインの見方

「きのうまでの自分を超えた」ところに、技術はある。

木村匡孝

    本田技研工業 企業広告

  • ECD:伊藤公一
  • SCD:内田しんじ
  • C:藤本宗将
  • AD:河合雄流

「きのうまでの自分を超えた」ところに、技術はある。

僕はいま個人としての活動「KIMURA」「明和電機」「TASKO」という3つの活動の場があります。いずれも機械に関わることに違いはありませんが、活動内容は少し異なります。その中で自分の原点ともいえるのが、「KIMURA」名義でつくる“歩く機械”です。

うろ覚えですが、1985年のつくば博にて早稲田大学が開発した「WABOT」を見て、後の1999年にホンダが当時絶対不可能と言われていた二足歩行ロボットの「ASIMO」を発表します。時代は空前のロボットブームで「21世紀はロボットの時代になる!」と思い、僕も美大で二足自走機械を作り始めました。当時は多少の知識はあったものの、どういう仕組みでロボットが動くかなんてわからず、スーパーカブのエンジンを使ったり、完全に自己流。自分がつくった最初の二足歩行機械は、歩き始めるのに半年かかりました。ASIMOをはじめとする当時のロボット開発は究極のモビリティ技術の追求で、自分はどちらかというと来るべきロボット社会に向けて、どのようにロボットを社会に融和させるかを考えていました。

その頃、日本の技術の発展について自分なりに調べました。特に興味をひかれたのは、日本の高度経済成長期の技術発展です。例えば当時の日本にはバイク製造会社が120社くらいあって各社技術を競い合い …

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