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名作コピーの時間

「ええなぁ、これ!」と机に貼ったコピー

黒田康嗣

    くうねるあそぶ。

    日産自動車/1988年
    ○C/糸井重里

    N: いろいろ教えてあげたんだから、
    そろそろ返してもらっていいわよね。

    母: バンド入れてよ。

    息子: ムリムリ。

    資生堂/1999年
    ○C/山本高史

    服を脱がせると、
    死んでしまいました。

    ワールド/1986年 ○C/仲畑貴志

重要な新型車の発売コピーが、くうねるあそぶ。ですよ。もう新鮮なんてもんじゃなかった。コピーだけがポンと投げ出されるティザー広告、井上陽水の強烈な登場の後、いよいよ現れる新型車。それが打ち立てようとしていた「新しいかっこよさ」「もっと自由な価値観」が、就職活動中の学生だった僕にもビンビン伝わってきて、広告の仕事に就きたいという気持ちが高まったのを憶えています。人の生き方についての言葉なのに軽やかで、それが商品の価値そのものになっていくのに驚きました。

しかし名作に憧れたり、仰ぎ見たりしているだけで良いコピーが書けるようになるはずもなく、パッとしない下積み時代が続きました。そんな時期に「ええなぁ、これ!」と机に貼った記憶のある、資生堂の企業CMシリーズのコピーです。女性が豊かに歳を重ねてゆくことをテーマに …

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