プロ、アマ問わず競うコピーバトル、C-1グランプリ。今回のお題は、この「ブレーン」5月号の発売日である4月1日、“エイプリルフール”。いろんな嘘が渦巻く応募作品の中から、審査員である秋永寛さんと菅野薫さんが選んだコピーとは?
出題テーマ:「エイプリルフール」
嘘。嘘。嘘。エイプリルフールのコピーということで、たくさんの嘘を応募していただきました。ありがとうございます。・・・ところが。審査しているうちに「これどういうこと?」と菅野と頭を抱えることになりました。コピーなのか?嘘なのか?コピーのような嘘なのか?嘘自体が嘘なのか?「嘘は審査できない」コピーを見始めてしばらくした頃、そんな絶望めいた感覚に襲われたのでした。一生懸命に嘘を考えてくださった皆さま、すみませんでした。結局、選考で残そうと意見が一致したのは、エイプリルフールに何らかの価値規定をしてくれた言葉たちだったように思います。そう言われるとエイプリルフールがちょっと良い日に思えるな、という言葉たち。一方、応募で多かったのはエイプリルフールだから告白できる系。失敗しても嘘って言えば良いから・・・って、みんな、本当に心の底からそう思って、それで人が動くと思って書いたのかな?と感じてしまいました。あ、生意気言ってすみません。ただ、書いたコピーに、商品に対する嘘はないか、世の中に対する嘘はないか、自分に対する嘘はないか、と苦悩することがコピーを書く行為には伴っていて、それが、楽しくもあり辛くもあり、ときどき、新しい発見をくれたりするのだと思うので。(秋永寛)
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