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感じるブックジャケット

経年変化の美しさ/Paper in 2015

池上直樹

電子書籍では得られない紙の本の魅力のひとつが、手触りや質感だ。ブックジャケットをつけられるのも本ならではの楽しさ。さまざまな質感を持つ竹尾のファインペーパーを使用し、そこに多彩な印刷加工技術を掛けあわせることで、触って感じる新しいブックカバーを提案していく。

01 ブックジャケット使用例。経時変化を想定したテストをしたところ、白い地紋が浮かび上がってきた。

時の経過でデザインが浮き上がる

紙の表面にうっすらと見える白いレースのような文様。よく見ると「2015」の文字を立体的に表現したタイポグラフィで編まれている。実はこの文様、時を経るにつれ浮き上がってくる仕掛け。三次元の紙に時間軸を加えた「四次元」のブックジャケットをコトホギデザインのアートディレクター/デザイナー 池上直樹さんが考案した。「新聞や書籍といった紙媒体がデジタルにとって代わられるといわれている昨今、改めて紙ならではの魅力について考えてみました。焼けや汚れなど時が経ち使うほど表情に味わいを増していく、その経年変化の美しさ。また、紙の手触りは読んだ情報やその当時の情景を思い起こさせる記憶のスイッチにもなります。そういった、紙が持つ力のようなものをデザインしようと試みました」。

使用した紙はタブロという新聞紙をイメージした印刷用紙。ざらっとした触感や古紙配合、裏面の文字が透けない不透明度といった新聞紙らしさを実現している。新聞や書籍が経年変化する様子から今回のデザインを着想したという。

タブロ本来の紙地と白インキ印刷(二度刷り) ...

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