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新商品開発のためのチームとアイデア

商品開発は「ロジック」「センス」「ラブ」で決まる

田子 學(MTDO)

商品開発する上で企業とクリエイターの協業がうまく進まないことがある。企業との仕事の進め方、チームのつくり方、運営の仕方についてなぜいまデザインマネジメントが必要なのか。鳴海製陶、OSORO、最近ではスタートアップ企業16Labのウェアラブルデバイスをデザインした田子學さんに聞いた。

田子 學(たご・まなぶ)
エムテド代表取締役/アートディレクター、デザイナー、慶應義塾大学大学院SDM研究科特任教授。東芝デザインセンター、リアル・フリートを経て、エムテドを起業。幅広い産業分野のデザインマネジメントに従事。デザインを社会システムとして活用することをモットーに、統合的戦略によってコンセプトメイクからブランドの確立までデザインしている。

Apple、Googleのように経営者はデザイナーであるべき

私はいつも、経営者がデザイナーになった方が良いと言っています。AppleやGoogle、ダイソンも経営者がデザイナーか、その感覚を持っていて、そこが強みとなっています。ですが、日本では未だにデザインを意匠、物の色や形といった後で付加する商品の一部分でしかないと思っている人が多い。

デザインというのは言葉を掘り下げると「計画」です。計画というのは、企んで、そのビジョンをいかに実行するかということです。予算がこれくらいあるから、こうして使いましょうということは「計画書」と書いていてもそれは「予定」でしかありません。東芝の経営者だった土光敏夫さんは「計画というのはまったく見えないから計画なんだ」と言っています。見える範囲のことは予定でしかない、自分達がやるのは計画だ、というのは正にイノベーションの話だと思います。

しかし現場でよく目にする問題としては、日本ではどうしてもハードウェアありきで開発してしまう点があげられます。ハードウェアが先に決まってしまうことによって...

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