デザインやコピーの力で乳がん検診の大切さに気づいてもらうことを目指し、2005年にスタートしたピンクリボンデザイン大賞。今年はポスターデザイン部門(A部門・B部門)に加え、アワードロゴ部門が特設され、計10賞が選出された。
受賞したのは、安心感と清潔感なおかつ訴える力のあるクリエイティブ
今年で10回目を迎えたピンクリボンデザイン大賞。今回は、第6回のコピー部門で最優秀賞を受賞した三島邦彦さんのコピー「乳がん検診で一番多く見つかるものは、安心です。」を用いたA部門、第2回のコピー部門で最優秀賞を受賞した神野芳郎さんのコピー「乳ガンは、くやしいガンです。」を用いたB部門で、ポスターデザインを募集した。また、開催10周年を記念して、同賞のロゴデザインを募集する、アワードロゴ部門を特設した。審査は前回に続き、審査委員長をコピーライター・クリエーティブディレクターの中村禎さん(電通)が、審査員をコピーライターの国井美果さん(ライトパブリシティ)、中村聖子さん、アートディレクターの内田喜基さん(cosmos)、田中千絵さん(ストライプファクトリー)が担当。計860点の応募から10作品を選出した。
アワードロゴ部門73点の応募からグランプリに輝いたのは、王冠をイメージし、優しさを感じてもらえるデザインにしたという東京都の川本紗希さんの作品。今後、同賞のシンボルマークとして使用される。ポスターデザイン部門787点の応募からグランプリに輝いたのは、愛知県の大古瀬早紀さん(平岩里紗さん、小谷圭祐さんと共同制作)の作品。審査員の国井さんは「優しさと清潔感があり、乳がん検診が女性にとって圧迫感にならず、受け入れやすい表現になっている」と評価。同作品は今後、雑誌広告、交通広告に活用され、自治体や全国の日本対がん協会グループの検診施設でも掲出される。審査委員長の中村禎さんは「既定のコピーをどう解釈してデザインするかが問われた賞でした。最終的に、伝えたい意思を持った作品が受賞したと思います。応募者には“みなさんのクリエイティブが、乳がん検診受診率アップのニュースに少なからず貢献していますよ”、と知らせたいです」と同賞を振り返った。
※井上誠さんはダブル受賞(A部門:優秀賞、B部門:入選)
- 主催/ピンクリボンフェスティバル運営委員会(日本対がん協会、朝日新聞社ほか)
- 協賛/キリンビバレッジ、ホクト
- 後援/厚生労働省、東京都、日本医師会
- 支援/Re-bornリボンの会、特別協力/宣伝会議、広報協力/ソネット