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新聞をつないでつくる等身大の秋田美人=佐々木希

秋田魁新報 創刊140年記念「元気まで届ける新聞」

01 見開き16面(全120段)をつないで、等身大の佐々木希さんを2 体つくることができる。また、協賛企業のロゴが入った方は、できるだけ体の部位と企業の商品がマッチングするように配置した。

秋田魁新報 創刊140年記念「元気まで届ける新聞」

7月2日秋田県の地方紙「秋田魁(さきがけ)新報」の朝刊と一緒に届いたのは、表紙が女性の顔の新聞。拡大されて顔の途中までしか枠に収まっていないため、誰だか分からない。新聞をめくると、30段見開きにあったのは、「お元気ですか?」のあいさつ文と秋田出身でモデル・女優の佐々木希さんの顏。あいさつ文を読むことで、この新聞が同紙創刊140年を記念した「元気まで届ける新聞」という特別号だと分かる仕掛けだ。また、裏表紙には佐々木さんへのインタビュー記事と共に表紙で拡大されていたグラビアの全体像も掲載されている。実はこの新聞、ページをつなぐことで、等身大の佐々木希さんをつくれる仕掛けになっている。

このプロジェクトは、秋田魁新報社、フロンテッジ、電通新聞局地方部によって企画された。「19年連続自殺率全国1位」「県外への人口流出増加」といった暗いニュースがある秋田県。140周年を記念して地元に根差した新聞社から県民を元気にする仕掛けができないかという話を同紙東京支社と進めてきた。そこで、「秋田美人」の象徴でもある佐々木さんを起用し、新聞でやるからこそ意味のある企画に取り組んだ。約半年間の進行で最も苦労したのは、輪転の作業という。通常センターページでしか30段見開きのグラフィックを掲載できないのだが、全ページでノド(ページ中心の余白)を入れずに刷るため、試し刷りを3回、延べ3万部近くを刷った。また、よりゆっくりと輪転機を回すことでムラが出るのを防いだ。結果的に、佐々木さんをつくるため、新聞をつなぎあわせる画像がSNSで拡散し、ヤフオクで販売されるまで付加価値が上がった。

02 7月2日、創刊140年を記念した式典を秋田市内で行い、佐々木希さんがサプライズゲストで登場した。

  • 企画制作:フロンテッジ+電通+オー・サンクス
  • CD:上島史朗
  • AD:市田誠仁、岡田邦栄
  • C:淺井勇樹
  • D:村山史洋
  • 撮影:中村和孝
  • ST:天津亜紀
  • HM:河北裕介
  • CPR:菅野悟子
  • AE:内海直大、藤本眞一郎

フロンテッジの企画チーム。(手前左から時計回りに)
クリエイティブディレクター 上島史朗(うえしま・しろ う)さん、
コピーライター 淺井勇樹(あさい・ゆうき) さん、
アートディレクター 市田誠仁(いちだ・まさひと) さん、
プロデューサー 菅野悟子(かんの・さとこ)さん。

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